第110作となる2024年前期のNHK連続テレビ小説『虎に翼』
日本初の女性弁護士となった三淵嘉子(1914~84年)をモデルにしたリーガルエンターテイメント。
そんな三淵嘉子をモデルにした猪爪寅子を女優の伊藤沙莉さんが務めます。
日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリー。
昭和初期、日本で唯一女性に法律を教える学校へ入学し、法曹の世界に進んだ主人公・猪爪寅子。
出会った仲間たちと切磋琢磨しながら、日本初の女性弁護士となり、後に裁判官となった、困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開く寅子の姿を描く。
今回は名律大学にて、主人公の猪爪寅子と一緒に法律を学ぶ同級生・山田よねについて深掘りしていきたいと思います。
山田よねにはモデルになる人がいるの?
そのモデルとなった人物と三淵嘉子との関係性は?
などについてみていきたい思います。
名律大学の男装姿の山田よねとは
山田よね
さっそうとした男装の女性。同級生の中でも人一倍やる気があるが誰とも群れたがらず、のんきに見える寅子たちに強く当たる。女性の社会進出に熱い信念を持っている。
いつも男装をして、誰とも群れずに、孤独で勉学に励む山田よね。
ストイックに法律を取り組む女性、よねにはモデルになった史実の人物がいるのでしょうか?
山田よねのモデルは三淵嘉子の同級生・久米愛
山田よねのモデルと考えられている人物は久米愛という女性だとされています。
久米愛(旧姓 保原)
生年月日:1911年7月7日
没年月日:1976年7月14日
出生地:大阪府
久米愛と三淵嘉子は明治大学で一緒に法律を学んだ同級生で、三淵嘉子のことを書いた伝記に久米愛のことに「スラックスでつかつか歩いてくるイメージ」といったことが書かれています。
そのことから山田よねのモデルは久米愛だと考えられています。
久米愛ってどんな人?
久米愛は9つ上の兄がいて、その兄から強い影響を受けているようです。
アメリカのハーバード大学で学んだ兄から、アメリカの男女平等の思想やその社会構造など、日本とは違う様々な考え方を教わったそうです。
久米愛は女学校卒業後、現在の津田塾大学へ進学し、そこで学んだ英米文学を通して自由主義的思想を身につけていきます。
元々は英語教師を目指すために津田塾大学に入学しましたが、英語教師の雇用が少ないことに将来に悩んでいました。
その頃、法改正により女性でも弁護士でもなれるということを知り、そこで久米愛は一念発起。
弁護士を目指すため、明治大学女子部へ進学します。
明治大学在学中の1938年に司法試験に見事合格し、その後見習い弁護士として研修を受けたのちに、弁護士登録をし、本格的に活動をスタートさせていきます。
1959年以降は、得意な英語を生かし、日本政府の代表として国連総会にも8回参加し、国際的な場でも活躍していきます。
久米愛と三淵嘉子との関係
久米愛と三淵嘉子は共に明治大学で学び、日本初の女性弁護士として同世代に活躍した人物です。
久米愛は女性の社会進出に熱い信念を持っている人で、アメリカの自由主義的思想を元に、女性法律家たちの情報の場を作りたいと考え、日本婦人法律協会を立ち上げます。
久米愛が会長を、三淵嘉子が副会長を務めています。
このようなことから、二人は友人でもあり、女性弁護士として働く同志のような関係性であったのではないでしょうか。
山田よねを演じる土居志央梨さん
名律大学の寅子の同級生・山田よね役を演じるのは土居志央梨さんという女優です。
土居志央梨
生年月日:1992年7月23日
出身:福岡県
特技:クラシックバレエ
事務所:ファザーズコーポレーション
京都造形芸術大学在学中に受けたオーディションで、林 海象監督の 「彌勒」で映画デビュー。 その他にも、オーデションで高橋伴明監督「赤い玉」、藤本啓太監督「二人ノ世界」ではヒロイン平原華恵役に抜擢される。
京都造形芸術大学映画学科俳優コースで演技を学び始め、入学後すぐに舞台で主演を演じるなど注目を集め、TBSの「水戸黄門」で将軍にて側室役に起用されます。
林海象監督の「彌勒 MIROKU」で映画デビューし、大学4年生時には、高橋伴明監督の「赤い玉、」にて奥田瑛二さんとも共演しています。
大学在学中にすでに女優として大活躍されていますね。
まとめ
今回は『虎に翼』で主人公の猪爪寅子と名律大学で一緒に法律を学ぶ同級生・山田よねについて深掘りしていきました。
山田よねは三淵嘉子の同級生の久米愛という人物ではないでしょうか。
そして久米愛は日本婦人法律協会を立ち上げ、会長に久米愛、副会長に三淵嘉子と務め、二人は友人、同志のような仲でした。
そんな二人が今後ドラマでどのようなストーリーを展開していくのでしょうか。