2023年は大河ドラマの『どうする家康』や木村拓哉が主演を演じた『レジェンド&バタフライ』、北野武の『首』と織田信長が活躍するドラマや映画がたくさんありました。
天下布武を掲げて、絶大な強さを持っていた織田信長ですが、その信長をも悩ませた瀬戸内海の海賊を村上水軍をご存知ですか?
そしてその村上水軍の末裔と、織田信長の子孫が数奇な運命をたどり共存する小さな島が愛媛県に鵜島です。
その数奇な運命とは、そしてその鵜島(うしま)ってどんな島なのか探っていきたいと思います。
村上水軍の末裔と信長の子孫の数奇な運命
瀬戸内海のことを熟知していた村上水軍はその優位性を利用し、織田信長に一度は勝利しますが、最終的には豊臣秀吉に出された「海賊禁止令」により各種の制圧をうけることになります。
村上水軍の一部が身の危険を感じその身分を捨てて「佐島の福羅地区」に身を隠し、秀吉に迫害される恐れがあるため、移り住んだ佐島・福羅の地名より福羅姓に改めます。
そして、その佐島には関ヶ原の戦いで負けた織田家が織田「オリタ」と名乗り生活をしていました。
そこでお互い名前を変えて移り住んでいた両家が運命の再会をはたします。
逃げてきたもの同士、仲良くなり一緒に鵜島に移り住み、現在に至るという数奇な運命をたどることとなるのです。
鵜島ってどんな島?
鵜島は、瀬戸内海のほぼ中央に位置して大島と伯方島との間にある小島。
室町時代に足利義満がひとつがいの鵜を下賜し、海に放すと鵜が繁殖したことから島名がつけられたという
1960年、鵜島には206人が暮らしていましたが、過疎が進み現在は19人。
この人たちこそ鵜島のラストファミリー。
村上水軍の末裔の福羅という名字の方たちと織田信長の子孫のオリタという名字の方たちが住む島。
現在この島に住んでいる人たちはこの二つの苗字のかただけです。
鵜島はみかんの生産が盛んでみかん農家が多かったのですが、1991年、オレンジ輸入自由化による価格低下が響き、現在は運営している農家はいません。
まとめ
戦国時代の戦火を乗り越え、名前を変え住む場所を変え新しい生活を築いた村上水軍の末裔。
そしてある島で信長の子孫との運命的な出会いが織り成す数奇な物語は、歴史の中での因縁や縁を感じさせるますね。
現在は両家同士の結婚もあり仲良く暮らしているようですが、酒の場になると祖先のことで言い争いになることもあるとか。
自動販売機もない静かな島で土日のみ開店する鵜島カフェを営業しながら海アヒルとのんびり生活しているようです。
観光に行かれる方は牛島には宿泊施設がないのでフェリーの時間にお気をつけて。
ー 鵜島の行き方 ー
大島 宮窪港と伯方島 尾浦港から小型フェリーが出ています。
1日6〜7便ほど運行しているようです。
シーセブン 有限会社 0897-72-1650